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離婚(親権・養育費・財産分与・慰謝料・不倫などのトラブル)

夫婦関係の問題は、離婚だけでなく、離婚までの生活費の請求やお子様の親権、養育費、財産分与、DVからの保護命令の申立て、不倫相手に対する慰謝料請求など多岐にわたります。   当事務所では、これらの手続きもフルカバーで対応致します。

手続の流れ ~協議・調停・訴訟~

まずは、協議(話し合いです)です。

パートナーと直接話をしたくない場合には、弁護士に交渉を依頼するのが一つです。

なお、費用の面を気にしてか、弁護士以外の士業(たとえば、行政書士さんなど)の方に離婚協議書を作成してもらうのも見聞きしますが、それで話がすんなり決まればよいですが、条件面で折り合いがつかなければ、もはや紛争です。このような場合、弁護士以外の者が代理人として関与することはできませんので、それまでにかけた費用が無駄になってしまうこともあります。

交渉では、依頼者の置かれた立場(有利なのか不利なのか)を前提に、「良い条件」をとことん求めていくのか、それとも「早期に解決」することを求めるのか、などといったご要望を踏まえ、進め方や提示する条件を考えていきます。

相手に色々と言ってやりたいことはあると思いますが、あくまでも「解決」がゴールですので、どういうスタンス・態度で進めていくのが、”戦略上”良いのか、ということをよく考える必要があります。

離婚事件に限りませんが、「もっと相手にこう強く言ってもらえませんか?」と言われる方が中にはいらっしゃいます。お気持ちはよく分かりますが、自己の主張を強く相手に伝えることだけが交渉ではありません。交渉というのは相手にYESと言わせなければなりませんから、どういう話し方、振る舞い方をすればよいのか、相手の利害を考えてどういうところを突くのがよいのか、などを考えていくことになります。

交渉で話し合いがつかない場合には、家庭裁判所の「調停」によって解決方法を模索していくことになります。

調停は、第三者である調停委員が関与し、お互いの言い分と証拠を提出して、解決を求めていく手続です(個室に双方が入れ替わりで入って調停委員と話をするのが中心的な手続となります。)。

調停段階では、弁護士を付けずにご本人で対応される場合もよくありますが、調停委員や相手方のペースで話が進んでしまう可能性があります。ですから、弁護士が依頼者に代わり対応することのメリットは大きいと思います。 ただし、難しい争点がない婚姻費用や養育費の事案では、シンプルに算定表(下記参照)にしたがった判断がなされるので、弁護士を付けなくてもよいかもしれません。その場合でも法律相談は受けておくのがベターです。

調停でも話がまとまらなければ「訴訟」に移行します。

訴訟までいくと、解決まで1年以上かかることも珍しくありません。

そして、最終的に訴訟の場で離婚を認めてもらうためには、「離婚原因」という法律で定められた理由を証拠で示せなければなりません。離婚原因で多いのは、不貞(不倫)、暴力、長期間の別居などです。単に相手が嫌になったというだけでは足りませんので、こういった最後の最後の局面を想定し、ご相談の際にはアドバイスをさせていただくことになります。 離婚が難しい場合には、当面、別居の期間を重ねて、その間の生活費を「婚姻費用」として相手に請求することになります。

個別の問題

婚姻費用

夫婦は、収入のある方が、ない方に対して生活を保持させなければならない義務を負います。これを金銭に換算したものが婚姻費用です。簡単に言えば「生活費」、業界用語では「婚費(コンピ)」と呼んだりします。相手が婚姻費用を支払わない場合には、調停や審判で婚姻費用の分担を求めます。 実務では、裁判官が作った算定表↓を基に金額を算出することが多いですが、個別の事情を考慮することもあります。 ≫算定表

親権

未成年のお子様がいらっしゃるときは、離婚する場合にはどちらかに親権者を定めなければなりません。 親権者がどちらになるかは、夫婦で話し合いがつかない場合には、以下の点を基に、お子様の幸せにとってどちらが良いか判断されます。

  • 未成熟子は母になる傾向がある
  • 継続して養育をしている方になる傾向がある
  • 兄弟姉妹は離れ離れにしない傾向がある
  • 一定の年齢になると子ども自身の意見も聞いて判断される

実際には、常日頃、お子様の面倒を見ているお母さんが親権者になることが圧倒的に多いです。 しかし、お父さんであっても、これまで子育てに携わっていて、別居後もお子様と暮らしているような状況であれば、親権者になることがあります。当事務所でも父親の親権を獲得した実績が数件あります。

子の引渡し

たとえば、離婚後に親権者でない親がお子様を連れ去ってしまった場合、お子様を取り戻すために調停や審判で求めます。 お子様の生活状況や精神的な負担を考慮して、親権者指定の判断に近い判断がなされます。

養育費

離婚後にお子様を養育するために必要な費用です。 原則として20歳までですが、大学卒業までと取り決めることもよくあります。 金額の基準は、婚姻費用のところで紹介した表に掲載されています。

財産分与

結婚から別居までの間に夫婦で築き上げた財産(共有財産)を半分にする手続です(離婚後の一定期間の生活保障や慰謝料を含めることもあります)。 財産には、不動産、動産(貴金属など)、自動車、預貯金、保険(解約返戻金)、株式、退職金などがありますが、いかにして相手の財産を調査・特定するかがカギとなります。 一定の範囲では、弁護士法に基づく照会手続によって調査をすることは可能ですが、離婚をしようと思い始めたときに情報収集しておくことが大事です。 なお、親から遺産相続した財産などは「特有財産」と言って、財産分与の対象にはなりません。 また、離婚から2年経つと請求できなくなりますので、ご注意ください。

年金分割

結婚期間中の「厚生年金・共済年金」記録(標準報酬月額)を半分に分割する制度です。 よく勘違いされる方がいますが、もらう年金の半分がもらえるようになるというわけではありません。 夫婦で合意できれば公証役場か調停で取り決めて、年金事務所に分割請求をします。

慰謝料

不貞や暴力、生活費を全く入れてくれないなど、夫婦の一方の責任で離婚した場合に問題となります。 ご相談では、

  • 「慰謝料の相場はいくらですか?」 
  • 「この件だといくら取れますか?」
  • 「ネットで調べたら●万円と書いてありましたが、そうなんですか?」

などの質問を受けることが多いです。 裁判所の統計上、200万円から300万円が多いとされていますが、そもそも慰謝料は裁判官が個別の事案の内容や証拠関係に照らして自由な判断の下で決めるものなので、相場はあってないようなものです(圧倒的多くは訴訟の前の和解、訴訟の中の和解で解決します。)。 相手が否認することも多いので、裁判で戦える証拠があるかも重要です。 興信所の報告書の質も価格もピンキリで、裁判で使えそうにない代物であるにもかかわらず高額、と感じるものもあります。

不貞の相手方への慰謝料請求

こちらも相場としては、数十万から300万円程度と言われてますが、

  • 不貞の期間や頻度
  • どちらが誘ったか、双方の立場
  • 不貞をされた側が他方を許したか
  • 夫婦に子どもがいるか
  • 不貞が原因で夫婦が離婚したか

などの個別の事情によって変わります。 経験上、300万円も認められるようなケースは少なく、100万円前後が多いと思います。